さて、吉野家のメニュー数は、他の競合チェーン店に比べて少ないと感じられる方も多くいらっしゃると思います。
定期的に新商品が発表されるものの、その都度、既存の商品を削って少ない状態を維持しています。
一体、なぜそのようなことを行っているのでしょうか。
吉野家が公式に理由を発表しているわけではないので真相は不明な部分も多いのですが、いくつか考えられる理由を挙げてゆきます。
吉野家はあえてメニューを少なくしている?
飲食店は回転率が命です。売り上げを伸ばし、営業時間内により多くのお客さんに食事をしてもらうことが、飲食店の最も効率の良い利益の上げ方です。
吉野家は回転率を上げるためにメニューを少ない状態にしている、というのは公式にこそ言われていませんが大きな理由の一つだと思われます。選択肢が少ない状態であれば、お客さんが注文する商品を迷う時間も減りますし、店員の作業もはかどります。
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また、調理器具や具材なども少なければ調理における店員のミスも減ります。吉野家の店舗売り上げで全国1位を記録している「有楽町店」では、通常1日に3,000食が提供されていると言います。
この売り上げを支える要因として、やはりメニューの少なさにあるといっても過言ではありません。
少ないメニューで客単価もアップ?
客単価を高くすることもまた、飲食店が利益を上げるために必要なことだと言えます。ファストフードは往々にして薄利多売で利益を伸ばしてゆく営業形態になりますが、その中でもより客単価が高いほうが、効率よく利益を上げることが出来ます。
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つまり、吉野家は客単価を少しでも上げるためにメニューを少ない状態にしているのかもしれません。
何もお客さん全員が牛丼並盛を頼むわけではなく、例えば単価が高めの牛丼特盛や、牛カルビ丼大盛、夏場であれば鰻丼を注文するお客さんも結構な割合でいます。
吉野家が抱えるデメリット
もちろん、これらの策にはデメリットもあります。前述したことにつながりますが、お客さん全員が牛丼並盛だけを注文するようになってしまったら、途端に客単価が落ちてしまうのです。
お客さんが低価格商品に流れると、一気に客単価が落ち込んで店の売り上げはジリ貧になってしまいます…
しかしながら、こういったデメリットを含みながらも吉野家がメニューを少ない状態にし続けるということは、やはりその戦略が最適であると販売側がみているからでしょう。
とはいえ、色々なメニューで悩むことも外食の楽しみ、なんて考えている方には少々物足りない品揃えかもしれません…